外国人がすぐ日本企業を辞めてしまう原因【言葉?疲労?不安?安賃金?低効率にうんざり?】

スポンサーリンク

スポンサーリンク

お題「今日の出来事」

f:id:akanenechan:20180614225016j:plain

こんばんは!

 今日、午後3時のおやつタイムにちょうど上司から美味しいとら焼きを頂いて満足していたあかねです。

 昨日、たまたまWE CHATの投稿を通して、中国人の友達から会社の理不尽に耐え切れなくて辞めてしまったことを知りました。

 驚きでもありますが、本人が選んで進んだ道なのである意味でこっちはいくら残念に思っても仕方ないです。

 

 留学生時代からの付き合いの何人も短期間で仕事を辞めてしまったのを傍でみて、外国人にとって日本企業で働くってこれだけつらいかと嘆きながらもそんなに?と大きなクエスチョンマークが浮かびあがります。

 

 本日、日本企業に就職している外国人(主に中国人)がなぜ長続きできないかを考えて行きたいと思います。勿論、あくまでも私の周りにいる友人知人のお話なので、全部だとひとくくりする意味ではありません。

 

 まず、前回のブログで言及した中国人留学生が日本に選んだ理由の中で、自分の抱負を抱いて能動的に日本語を習得し、学びたいものや日本で実現させたいという目標がちゃんとあって来日した中国人に関して、折角身に着けた日本語と知識を活かしたいという思いが強く、最終的に日本での就職を進めた人が多い。

 

 人一倍に努力して数えきれないレポートや課題をクリアし、最後に卒論も絶望になるくらい修正を重ね、やっと卒業できた。その後も沢山の強敵と戦って勝ち抜いた結果、日本企業から念願の内定を頂くことに達成した。ある意味で、この一連の流れは自分の実力や日本語等のスキルを認められた証拠です。彼ら(私も入っている?!恥ずかしい)は勝ち組の仲間入りにできたとも言えます。

 

彼らはせっかく手中に収めた結果を簡単に放棄することがない。

 

 じゃ、よっぽど何か辞めざるを得ない理由がないと、今まで頑張って積み重ねた自分を否定するような選択をしないはず。

 私の周りの事例をみてみると、日本企業の「何か」に耐え切れずに一年未満で退職届を提出した知人を以下の三つのタイプに分けられる。

 

1⃣【<言葉の壁>にぶつかり、現実に打ちひしがれ、未来が見えない絶望感】 

 不動産会社、新卒入社。働き出して1ヶ月半で退職届を提出したCさん、高校からの同級生で、某旧帝国大学大学院卒。すごく日本が好きという訳でもないが、大学は日本語専門だったので、流れで何となく留学が決めて日本にやってきた。言語学校を経てスムーズに東京の不動産会社に入社、本人も人と触れる仕事に就きたいという要望があり、不動産の営業職は彼にとって合う気もしなくはないが、たった一ヶ月で辞めた。

 一ヶ月って短すぎるだろう?仕事ともかく、会社自体さえそんなに見えてないじゃない?気が短すぎだなぁと私が彼に向かってこうコメントした。

 彼は落ち着いている口調で辞めた経緯を語り始めた。最初チーム分けで研修を行い、一週間経って、他のチームメンバー皆どこの部署に所属するかどんどん決めて行って、残り自分だけ、上司に日本語レベルがまだ通常の仕事に就けるレベルではないから、アンケート調査票を会社から半径5キロにある一軒家に一軒ずつインターフォンを押して配ってこいって命じられ、毎日朝から晩までひたすらアンケート調査票を集めていた。

 彼の上司がやらせた理由は昼間在宅する年配の方と主婦の方にアンケート調査を行う際に、日本語で雑談や営業職に最も重要な聞き出し能力を鍛えさせるようです。私からすると、給料を頂きながら自由に自己の活動をアレンジできるから、しかも聞き取り調査みたいな感じで毎日沢山の違うお話を聞けるチャンスでもあるし、これ以上良い仕事がないじゃないかと思うくらい羨ましく聞いていた。

 「なんで辞めるの?」と真剣に質問を投げたら、彼はこう答えた。

 本語レベルが通常の仕事に勤めないと今更言うか?こんなに日本語やばかったらそもそも何で採用してくれたの?毎日終わりが見えない調査票配りはマジ絶望しかない。

 大学から今まで7,8年くらい日本語を勉強してきたのに、やっとここまでできるのに、日本人同様なレベルを求められるなら一日二日の問題じゃない。日本人みたいに違和感なしで喋るようになってから通常な仕事を与えるという意味だったらゴールはどこにあるか全く見当がつかない。しかも、毎日上司からお前の日本語じゃと皮肉にからかわれるのはもう嫌。国に帰れば、私のレベルだったら良い仕事を見つけないわけがない。ここで我慢しなくても...」とムキになって少し興奮気味。

 彼に勤める会社は外国人を雇うのは初めてなので、海外開拓する狙いがあるかもしれないが、外国人の扱い方やどんなお仕事を任せられるかシステム的に未だ全然整えていない。友達に勿論非があるが、外国人を採用すると決めたうえで、どうやって採用した外国人の力を最大に引き出して会社のためにできるかを目標に社内、時に労働組合などの外部の力を借りて、研修やトレーニング育成に工夫すべきではないでしょうか。

 

2⃣ 【単調な仕事内容で、成長できない自分に不安】

 人材派遣会社に勤めて三年目、Sさん。私の先輩でもあり、就職相談で何回もお話したことがあるこの先輩は静かで辛抱強い性格です。話を聞くと、忙しい毎日を追われているものの、大した仕事をやっていない。大学院卒の自分にとって、こんな短大も大卒もできそうな事務系仕事だといつまでやり続けてもスキルアップできない。数字入力だの書類のアップロードだの慣れていけば誰でもいける。彼女の会社も外国人採用履歴がほぼないので、参考になれる先輩誰もいない。朝から晩までグタグタまでたっぷり働き詰めているが、遣り甲斐や達成感全く手に入れていない。このままじゃ三十歳に突入するのが怖くて、彼氏がいない分、何か成長できるちゃんとしたキャリアを歩みたいと普段穏やかな彼女がいつもより強い口調で自分の考えを述べた。

 これもまたまた外国人が採用した経験が少ない会社である。今、多くの日本企業が「人手不足倒産」という言葉が生まれるくらい「超人手不足」に陥っている。その中で、最も深刻な「人手不足」問題に直面しているのは上述のような中小企業。

 中小企業基盤整備機構が行ったアンケート調査によると、中小企業の約74%が人手不足だと回答を得た。

 日本人の現役世代が不足しているから、その分を外国人で補うようにしている日本中小企業。企業側は日本人の代わりに外国人を雇うと、「あれ、日本人みたいに使えないなぁ」と気付いて、厳しく外国人を否定する。外国人も充分なサポートを提供できない中小企業に失望し、自分の国へ戻るか他の仕事を探すかという結末になる。

 

3⃣【自分の才能が会社に与えられたポジションで発揮できず】 

 アパレル会社にマーチャンダイジング志望で新卒入社。子供の頃から来日、都内有名な私立大卒、アメリカで高校生活を送り、中国語、日本語どれも堪能している。ただ語学能力だけでもかなり輝いている彼女だが、会社に三年間店頭に立ってショップ店員の仕事を命じられた。直にお客様の声を聴いて接客を通じて自分今後のキャリアに築いていこうという人事の思いだそうです。しかし、こんなアルバイトと感覚が変わらない仕事に自分の能力を全然解放できない現状にギャップを感じて、そのアパレル会社に勤めて半年で辞めた。自分が得意なコミュニケーション能力と語学力を活かして翻訳や日本や中国の会社をお互いに進出する際のサポートに携わる会社を友達と起業。

 

 そうです。日本企業ではキャリア形成を物凄く重視されている。今やっていることは将来のキャリアに役が立つという先々の目で見ている。昔年功所列のゆかりがまだ残っていて、いくら有能の人でもキャリアアップのスピードはかなり遅い。優秀な人材はこんな日本企業のペースに従順に飲み込まれる訳がない。

日本企業がただでさえ人手不足なのに、悠長なキャリアプランで優秀な外国人人材を流出していく一方です。

 

 逆に、周りに辞めていない友達の働きぶりを見ると、忙しくても遣り甲斐をしっかり味わえて、難しくてどうしようと毎日呟いているものの、自分の進歩を少しずつ実感している人はまだ粘り強く頑張っている。弱音を吐くが、会社からカウンセラーやキャリアプランナーがつけてくれているので、行き詰まったら一応話を聞いてくれるし、毎日自分がバカだと焦りながら学ぶことがいっぱいだと充実な会社生活を送っているようです。

 

 人によるでしょうとそれだけの理由で片付けちゃうと、統計の存在意味がなくなるので、(どっかで言ったことがある気がして...)以上の事例を通して、日本企業改革と外国人採用対策に対して見えるものが絶対あると思います。