日本は取りすぎ?中国の産休育休事情「中国の妊婦さんは39週まで働くって本当?」

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34週目になって、待ちに待った毎日たっぷり寝坊できる産休に入りました~

私の場合に、就業中に慌ただしく支度して、朝ごはん抜きで満員電車に揺られて会社に向かう地獄の日々と一時的にサヨナラできると思うだけでこの上ない幸せな気持ちになります。
赤ちゃんが生まれるまであと一カ月半(6週間)もあるのに、生まれてきたら子育てに追われて自分の時間が全く取れないと覚悟しておいたので、産休の6週間(赤ちゃんは大人しく予定日通りに生まれてくれれば)を活かして今までやろうとして結局できなかったことにチャレンジしようと毎日のんびりと充実に過ごしています。
自分が産休に入ってからののんびりとした生活ぶりをウェーチャット(we chat)のモーメンツに投稿したら、中国在住の友人や同級生から沢山のコメントが寄せてきました。
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已经放产假了?那马上就要生了呀!
もう休みに入ったか?もうすぐ生まれるね!

这就准备随时发动了,小心哦。
いつ生まれてきてもおかしくないから、気を付けてね!

也就这两天了吧?
もうこの2,3日だよね!

中国の皆さんのコメントを読んで、頭の中に大きなはてなマークが浮かんできました。
中国の皆さんからすれば、【産休に入る=すぐ生まれる?】

疑問に思いながらもとりあえず、コメントしてくれたすでに出産を経験した先輩ママと私と同じくこれから子供の誕生を迎えるプレママたちに回答しました。


産休には入ったけど、赤ちゃんが生まれるのが6週間くらい先だよ!

そして、さらに多くのコメントが殺到してきました。

哇,日本产休休的好早呀?
すごい、日本産休が始まるのが随分早いなぁ!

这么早开始休息,每天好爽呀!
こんな早く休めて、毎日幸せだね!

みんな漏れなく日本の産休開始日がとても早いと思っているようです。

産休制度に詳しくない方のために、一応簡単に説明しておくと、
産休とは産前(予定日より6週間。多胎妊娠の場合は14週間)、産後(分娩日の翌日より8週間)の休業期間です。

この予定日より6週間も前から妊娠している従業員に休ませることが中国人から見れば早いということですね。
話を深く掘ってみると、日本と全く違う中国の産休育休事情が分かりました。

中国で働いている妊娠中あるいは妊娠経験者の友人知人に話を聞くと、
38週、39週のギリギリまで働いた(働く予定の)人が多い。
彼女たちのウェーチャットへの投稿をチェックしたら(ストーカー行為か(´;ω;`)
産休に入りましたと投稿してから本当にたった2,3日後で赤ちゃんが誕生したという写真付の報告を投稿される人が何人もいました。

会社の中国での下請け工場に勤めている生産管理の担当者の女性はさらに私に驚愕させる逞しさを見せてくれました。
彼女の出産予定日は7月20日に対して7月10日まで工場で仕事していました。
つまり、逆算すると、妊娠39週3日くらいまで工場で働いていました。

「ギャー、すごすぎる」しか言いようがない。

それでは、中国の産休育休事情に関して紹介します。

☆中国の産休育休期間

中国には産休育休を分けていなくて、全部出産休暇と呼ばれます。
中国語「产假」
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一般的に、以下の休暇期間を法律に認められています。

① 出産休暇は98日を保証される。(出産前15日の休暇をとれるが、この15日は98日に含まれている)
② 難産の場合に、さらに15日を増やす。
③ 多胎妊娠の場合に、乳児一人に付き、15日増加される。

なるほど、そもそも中国において、出産前とれる休暇日数は15日しかないですね。
15日≒2週間
ということでみんな37週、38週まで頑張っているというのは自分の意思ではなく、法律の決まりに左右されていると考えてもいいでしょう。

しかし、出産前の15日は必ず全部取ってはいけない休暇ではなく、妊娠中の従業員の体調と家庭事情によって個人で決められます。勿論、早く出産休暇をとっても構いません。


早く休んでもいいのに、中国人の妊婦さんたちはなぜこんなにも出産前ギリギリまで頑張っているでしょうか?

一般的に、中国の出産休暇は産前産後にわたり、トータル98日しか付与されません。
これは大きな理由と言えます。

ここで中国の出産休暇は【一般的に】98日しか付与されないの【一般的に】を強調したいです。
現在、一般的な法律に定められた最低休暇日数を基づいて、中国の各省によって出産休暇期間が変わってきます。
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             データ元:产假_百度百科

☆中国のプレママはなぜ38週、39週まで頑張ってるのか?

38週、39週まで頑張って働いた彼女に早く出産前休暇を取りたがらない理由を聞くと、


① 出産休暇期間はトータルの日数は決まっているので、出産前の休暇を少なめにとって、産後育児のために溜め込む。

② 母と義母が出産準備等いろいろしてくれているので、出産前に長く休んでもやることがない。

③ 早く出産休暇に入っても暇な時間がありすぎて、出産への不安と恐怖が募ることを避けたい。

④ 会社の同僚たちは妊婦に理解があるので、出社してもそんなに負担にならない。

⑤ 生まれる前より赤ちゃんが生まれた後に長く休んで赤ちゃんの成長を見守っていたい。

☆中国の出産休暇はなぜ短いのか?

日本の場合に、産前42日、産後56日出合計の98日は中国の法律に定められた一般的な出産休暇日数と一致しています。
しかし、日本には子供が一歳になる前日までという長い育休を設けられています。
中国人のママたちはこの98日(3ヶ月ちょい)~158日か188日(半年くらい)の出産休暇しかもらえません。


一年の育児休暇を貰っても余裕がないのに、半年あるかないかの休みで中国のママ大丈夫なの?

中国は日本と違って、待機児童問題もなく、ベビーシッターを雇うか、おじいちゃんやおばあちゃんに子供のお世話をしてくれるのが普通です。
おじいちゃんやおばあちゃんも自慢げに喜んで自分の孫の面倒を見るので、三歳未満の乳児を保育園に入れないことがほとんどです。
こうして、日本人のママのように一人で子育ての日々と戦うことなく、家族全員で協力し合って、保活もせずに、安心して仕事復帰しているママが多いです。
最近、習い事させるために、早めに幼稚園に入園させる家庭も増えてきましたが、習い事や幼稚園の出迎えはおじいちゃんやおばあちゃんかベビーシッターに任しているので、働くママも時短出勤したり、定時になって急いで保育園に走りかけたりしなく済みます。

中国に育休制度がないものの、子育てに関して日本よりずいぶん楽そうですね~
ということで来年の1月から子供を連れて帰省して、両親に子供の面倒を見てもらって自分に本格的な長い休暇を与えようと黙々と決めました。