なぜコンビニの中国人の店員さんが見えなくなったのか?【ベトナム等の東南アジア人がコンビニに増える理由】

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こんにちは、あかねね(@NUfk0eJcvXqi0Dj)です。

本日は身近なコンビニのお話をしようと思います。

 

皆さんはお気付きでしょう?

 少し前にコンビニに買い物をする時に、ネームプレームを見たら、「ちょう」や「おう」など中国人っぽい苗字をよく目にしていた。

 私は中国出身なので、たまに日本語をしゃべるのが面倒くさい時に、直接に店員さんに中国語で話しかけたりすることもしょっちゅうあった。

 しかも、最近(いつから最近と言えるか多少微妙だけど)いつも通っているコンビニに尋ねると、見慣れているはずの中国人のネームプレートにいつの間にかスムーズに読めないカタカナの組み合わせに入れ替えられた。

 えーーーー?

 中国人のはずの店員さんは中国人じゃなくなった!

 

 カタカナの組み合わせのネームプレートを付けている店員さんの顔を眺めてみれば、

やはり!明らかに私の同胞ではない。東南アジア系の顔立ちなのだ!

 

 

 そうです。我々中国人はコンビニという単純作業から卒業しました。バトンタッチを受けてくれたのはベトナムやバングラデシュなどの東南アジアの方々だった。

長年暖かく見守ってくださった日本人のお客様、大変お世話になりました。

 

なぜコンビニの従業員の構成にこのような変化が生まれたか?

なぜコンビニに勤めるのは外国人ばかり?

まず、コンビニでバイトするのにどのような素質やスキルを必要とするかの応募条件を見てみよう。

コンビニの仕事内容

レジ打ち、接客、商品の陳列&欠品補充、店内掃除、スナックフード作りなど多岐に渡る。

 ほとんどの作業は日本語能力はそこまで求められていない、要するに日本語を流ちょうに話せなくてもある程度業務に慣れれば適任できる。

 

 来日し手間もない、日本語をコミュニケーションツールとして話すのはまだ緊張感&恐怖感を抱えている外国人にとって、コンビニ仕事内容に関して唯一少しハードルを感じる要素と言えば、「接客」になる。

 しかし、「接客」と言ってもレジ打ちの延長で、そこまで日本語を要求することではない。

 しかも、日本のコンビニでは誰でも就業できるようにマニュアルが完備しているし、お客様になにか聞かれて聞き取れない場合にベテランの先輩に任せればいいし、つまり、コンビニの仕事内容は来日初心者にとっては始めやすいバイトとなる。

 

 だから外国人が多いかーーー?とここで頷くのはまだ早い!

 

 毎年膨大な数の外国人留学生が日本にやってきて、アルバイトに対する需要もそれなりに多いはずなのに、欧米人など他の国の出身者ではなく、今までコンビニに働いていた中国人の割合が断トツに高い理由はいったいなんだろう?

今までコンビニにバイトしている中国人が多い理由

1、英語圏出身者はもっと時給が高い塾系のバイトに付ける。

2、来日中国人が多いので、バイトの需要が高い。

3、仕送りを貰っていない中国人にとって自由度が高いコンビニは好都合。

4、決まった資格外活動許可時間を超えてもバレないことが多い。

 

1、英語圏出身の方は英語を堪能しているので、単純作業ではなく、英語力を生かしてもっと時給の高い英会話や塾系のバイトを見つけられる確率が高いため、コンビニでバイトする必要がない。

 

2、そもそも、来日外国人の中で中国人の人数は圧倒的に一位を獲得しているので、人数が多い分、バイトを探している人も多くなる。それなりの人数がコンビニに当たり、自然に勤めることになる。

 

3、いままでの国人の留学生は実際に両親からの仕送りを貰ってなくて、日本で生計を立てるために、勉強の他、いくつかのバイトを掛け持つのが一般的と考える。コンビ二は24時間営業(人手不足で24時間営業をやめることを考える大手コンビニもあるが、今のところまだ現役)なので、自分の都合に合わせてシフトを組むことができるから、多忙な学業との両立(他のバイトとの「多立」)を自由にアレンジできるメリットは中国人をコンビニに呼び集めたと言えよう。

 

 4、 アルバイトすることができる時間の上限は、学校のある時期は週に28時間以内という外国人留学生の「資格外活動許可」に定められている。

 しかし、フランチャイズのコンビニなので、オーナーによって労務管理がずさんで勤務時間を大幅にオーバーしても公にバレないことも多くある、金銭的に厳しい中国人にとってかなり美味しい。

 

コンビニは中国人にとって結構メリット沢山のバイトに見えるのに、なぜ今ベトナムやバングラデシュなどの東南アジア系の方に奪われるのを許しているのか?    

 

中国人の留学生は減少した訳じゃないのに、コンビニのバイトをやめてしまったら、次の受け皿は何ですか?

 

なぜ中国人はメリット沢山のコンビニバイトを辞めてしまうのか?

 昔、かなり貧乏生活しているかつ日本語をうまく話せなかった中国人留学生はコンビニに勤め、オーナーさんと一緒に働いたり、日本人のバイトさんと仲良くなったり、時に深い親睦を深めたりもしていた。

 しかも、毎日売り残したパンや惣菜の中で賞味期限切れまた切れそうな商品を持ち帰って、次の出勤までの糧にしていた。運がよく大量の廃棄食品を貰った場合に、自分だけ恩恵を受けるのではなく、周りの留学生同士にもおすそ分けしたりしていた。

 何よりもありがたかったのは、自分のお金で買わなくて済む。

 

 バイトを掛け持ちしている勤勉な中国人留学生はもういない?     

  中産階級の家庭に生まれた中国人は日本に留学する。

 中産階級の定義として、「上層と下層の中間の人々」「大卒以上」「公務員・私企業問わずホワイトワーカー」「北京、上海、広州、深センの一線都市とそれに続く二線都市に集中」「未婚の個人収入は15万元(約258万円)以上。既婚の家庭収入は一線都市で30万元(約519万円)以上、二線都市で20万元(約346万円)以上」としている(ここでいう収入は月収ほか、ボーナスや家賃収入なども含む)。しばしば日本では「家庭年収300万円」の話が出てくるが、それ以上の人々が中産階級となる。

中国の調査会社のiResearchと投融家から共同で中国の中産階級の現状に関するレポート「新中産人群生活態度及網絡理財安全行為研究報告」

 

 日本に留学する中国人の二つのタイプ

1、自分の意思ではなく、親のメンツを守るための受け身の留学生

 先ほど述べた中産階級の定義の中に、「大卒以上」「公務員・私企業問わずホワイトワーカー」との文字に注目してください。

 このタイプの留学生に関して、親はある程度の教育を受けて来て社会地位もそこそこ手に入っているケースが多い。ブライドも高くてメンツもかなり気にしているのは彼らの特徴。

 子供本人は自分の意思で日本に留学した訳ではないので、親から仕送りを支給されるという条件付きの留学を承諾するケースが多い。

 もちろん、親も親で折角子供に留学に行かせるのに、バイトするよりもっと学業に時間を注いで欲しいという思いもある。

 

 今の中国人留学生はもう昔みたいに高い志を抱えて、日本に留学にやって来る人が大分消えている。

 家族に負担をかけないように、全て自力でやり抜こうと努力を惜しまない彼らはいつの間にかバイトしなくてもリッチに暮らしている「新型留学生」と入れ替わっている。

 バイトする必要さえなくなったので、コンビニにおける中国人バイトさんの急減は言うまでもない。

 

 日本に留学している中国人のもう一つのパータンはどこにコンビニを辞めてどこに流れて行ったか?

 

2、自分の意思で日本留学を選択した能動的な留学生


 このタイプの中国人留学生は日本語勉強に対して受け身ではない。

 好きで選んだ道なので、楽しく歩んで行こうと能動的に日本語を勉強し、沢山の日本人と交流を深めているうちに、日本語能力は「受け身の留学生」より何倍ものスピードで上達できる。
 コンビニのような単純労働あるいはあまり語学力を求められないバイトより、時給が高い百貨店販売員や展示会通訳者等のバイトにつけるチャンスが増えている。

 近年、中国の経済速度は世界に驚かせている。国の成長と共に裕福になった中国人観光客の爆買いも世界中に話題となっている。

 都内は勿論、日本各地の百貨店、ドラッグストア、電気屋さん等は中国人観光客に言語対応の為、日本語を話せる中国人を雇わざるを得ない状況に置かれている。

 という訳で、日本語が話せるコミュニケーション能力が高いこの「能動的な留学生」は通訳などコンビニ以外の職種に持っていかれた。

 

なぜ最近コンビニに東南アジア系のバイトさんが増えたのか?

 独立行政法人日本学生支援機構JASSOが2017年発表した日本に在学中の外国人数の出身国(地域)の調査結果を見てみよう。

 

日本学生支援機構(JASSO)が発表した2017年度外国人留学生在籍状況調査によると、2017年5月1日時点での日本におけるベトナム人留学生数は6万1671人で、前年度の5万3807人と比べて+14.6%(+7864人)増加した。

 

出身国・地域別留学生数で中国とベトナムに続く3位以下は、◇ネパール:2万1500人(構成比8.1%)、◇韓国:1万5740人(同5.9%)、◇台湾:8947人(同3.4%)、◇スリランカ:6607人(同2.5%)、◇インドネシア:5495人(同2.1%)、◇ミャンマー:4816人(同1.8%)、◇タイ:3985人(同1.5%)、◇マレーシア:2945人(同1.1%)となっている。

 

 来日の外国人の人数において、東南アジア出身者の増減率は二桁で確実に増えています。


 超少子高齢化社会に陥って、人手不足に悩まされる日本のコンビニや飲食店。東南アジアの方々は今後、それらの企業の存亡を背負っていくかもしれません。