中国の「文芸青年」(若者)は日本に来たら何を楽しむか―国慶節に来日の中国人は爆買いするためじゃないよ!!!

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  中国の「文芸青年」は日本に来たら何を楽しむか―

         国慶節に来日の中国人は爆買いするためじゃないよ!!!

 最近、中国の祝日が多く、中秋節国慶節で連休がひっきりなしにやってきた。そのおかげで、長年全く会っていない友達が続々と来日して、観光名所だの日本料理だのお土産だの日本に関する質問も万篇なく聞かされた。

 中国のサイトにも沢山旅行関連の情報が載せられているが、なんでわざわざ全て私に聞いてくるだろうとずっと不思議に思っていました。

 中国のウィーボー(微博、日本のツィーター)で検索してみれば、既に日本に訪れたことがある方からの投稿だったりどうやって限られる滞在時間で日本の良いところを存分に楽しめるような「戦略」だったり移動手段の詳細も写真付きでアップされるのが多いのにも関わらず、わざわざ私に聞いてくる真意はなんでしょうか。

 

今回、友達に聞いてみました。

 ①ネットに書いているのは所詮赤の他人の感想に過ぎない。日本に知り合いがいなければ完全に頼るしかないけど、折角日本に知り合いがいるから、面識がある人の話がもっと信用できる。

 ②ネットに投稿されている観光名所の多数は外国人の口コミによって話題になったところなので、行っても観光用かつ商業化されるところでしょう。

 ③皆が行っているから、私も行くような場所ではなく、長年日本に住んでいる人にも評判が良い本当の素敵なところに行ってみたい。

 ④有名ではないところでも良いので、人が少なくて落ち着いて味があるかつ日本の雰囲気を感じる写真が撮れるところが良い。

 ⑤私たちが面倒くさがり屋なので、ぎっしり詰め込まれるスケジュールではなく、自分のペースでゆっくりできるほうが良い。

 ⑥化粧品等の買い物タイムも少しでもいいから欲しい。ブランド品の百貨店というより「白菜価」(バイツァイジャー)の自分用のスキンケア品が良い。

 *「白菜価」とは、白菜のように量も多くて価格が安い。いわゆるコストパフォーマンスが良い。

 

 以上のように友達の二人が解釈してくれた。

 友達の年齢は二人とも28才で、男女二人です。内陸出身で有名な大学を経て今現在はそれぞれ北京と上海に勤めている。

 二人の関係もとてもややこしいというか勿論カップルではない。男性は私の友達の元カレの親友で、元カレと付き合ってた時から仲良くなってきて、当時の彼氏と喧嘩したり別れたりまた元に戻ったりしたプロセスは全部この彼が何回も二人の間に入って宥めてくれたりして優しく見守ってきました。なので、今元カレと別れたが、彼と昔のように大親友でいます。

 日本に滞在中の宿泊先も私が手配した。恋人関係ではないのに、普通に同じ部屋で一つのベッドでも構わないと伝えられた時に自分がどれだけ唖然たる面持だったか鏡で見てみたいくらいだった。

 ということで、かなり個人のケースでもあるが、今中国の20代の若者には明らかな変化が起こっている。

 彼らを中国の20代後半を代表していいかと言われたら、勿論一概できないし、育てられた背景と教育レベルや経済力等に生じる格差は中国のよう格差大国で避けることはできない。しかし、北京や上海や西安杭州のような上位の都市だと、精神的にも経済的にも余裕が持っている「文芸青年」が増えつつあるのは事実です。

 「文芸青年」は、最近はやり出した言葉ではない気がする。俗社会に適度な距離を保っていて、逆らわないものの、完全に従順している訳でもない。一般に好まれる俗物にそこまで興味が持たない。生活の質や品位を追求するが、やたらブランド品等を望むのではなく、具体的な趣味傾向がちゃんとある。大衆文化というよりサブカルチャー、マイノリティかつ自分らしさを表すものが重要視される。

 例えば、多くの人にもてはやされた大手会社の話題作というよりあまり知られていない職人の手による特別の何か、流行よりもレトロで味のあるアイテム、というような趣味傾向を持っている。

 まさに私の友達のように、世間一般というより現地の人の意見を重宝する。過酷なスケジュールであちこち走り回って、観光用に扮した場所で「有名などこどこに行ってきましたよ」的な記念写真を撮るというより日本人が普通に生活しているごく日常の街をカメラに収まるいわゆる日本の雰囲気を感じる写真を撮りたい。

 百貨店で爆買いする時間が別になくてもよい。ただ自分に使うコスパが良いスキンケア用のものを買いたい。爆買いしている人達はまだまだ存在しているが、私もかなりの頻度で遭遇してます。しかし、よく彼らの会話を聞いてみれば分かるのは、日本に住んでいる代理購入を職にする人が多い。あとのは家族連れの旅行で日本に来ている人は爆買いするケースが多い。私の友達のような若者同士での単純の旅だと爆買いはなさそうです。

 「文芸青年」が生活の質を追求するように、彼女のファッションを見て取れる――薄化粧でアイシャドウや口紅やチーク等のメイクアップ用品ではなく基礎スキンケアのほうが重視される。コスパ重視!

  結婚に対しても、今中国でまだ主流となる8万元~10万元(130万円~165万円)の結納金、親の会社関係及び親の親友をメインに招待する親のメンツを立てるための豪華な結婚式、結婚のために双方がまだ若くて経済力がないにも関わらず、男性が新居の頭金(1600万円程度)を用意せざるを得ない、女性が新居の内装や家具全般の買い揃い等に対して、世間一般の考え方と異なって、日本人の考えに近い若者に負担が少ないやり方に賛成しています。

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 これは友達が実際に撮った写真。確かに観光客っぽくないでしょう。

ちなみに、写真のアップは本人の許可を頂いています。笑

 日本人が見慣れた田舎風景だが、「文芸青年」である彼らはこれを日本の雰囲気を感じる味のある写真だと定義しています。

 

 以上、国慶節の間、都内いたるところで中国観光客のために持ち上げようとする観光地のイベントやなぜか日本と関係ないのに友好的に我が国の建国記念日もお祝いしてくださる各百貨店のセールを見て、ちょうど今来日している私の友達の遊び方とのギャップから感じたことを述べてみました。