中国にあじさいがない???【驚き】
毎年期待しているあじさいのシーズンがやってきました。
夏の風物詩として親しまれて多くの日本人に愛されています。
私は6月生まれなので、この6月にカラフルに咲いているあじさいに親近感を覚えて、鬱陶しい梅雨に元気いっぱいで色付けています。
実は、中国出身の私にとって来日する前に、あじさいの存在さえ知らなかったです。
「あじさい中国にないの?しょぼい(´・ω・`)」 と思っている方がいるでしょう。
あるかもしれないですが、夏と言えばというほどポピュラーではない。
目次
日本では初夏に当たってほぼいたるところ咲いていると言っても過言ではないあじさいは中国ではほとんど見当たらない。せめてうちの近所には全く咲いていなかった。
「あんた知らないだけでしょう?多分結構咲いてるよ」と疑問に思う方のために、あじさいに関する中国事情を調べてみました。
【あじさいの名称】
中国語と日本語両方漢字を使っているので、「紫陽花」という漢字はそのままで中国で通用すると思われているかもしれないが、それは間違いです。
中国では、紫陽花を言ったら別の品種の花になってしまうので、要注意!
もちろん、日本文化とか日本観光に興味が持ってある程度の知識を持っている人でしたら紫陽花って話しても通じるかもしれないが、全く日本に関心がない「純」中国人だったら「绣球花(xiuqiuhua)」と言わない限り分からないでしょう。
確かに、ネットで「紫陽花の観賞名所」(中国紫阳花观赏景点)を検索しても日本のあじさいの関連記事しか出なかった、やはり「绣球花」を入力しないと中国のあじさいの情報が表示されないです。
しかも、1ページ目にある記事も名所と全く関係がない自宅でのあじさいの栽培方法に関することしかなかった。
ようやく、あじさい名所紹介っぽい文章を発見し、ピンポイントで上海のとある村に10万鉢のあじさいを栽培されていますというようなストーリーもなく味気ない紹介のみです。(鉢で植えられているっていうのは販売用の匂いが強いです)
【あじさいの当て字はなぜ「紫陽花」になっているか?】
私と同じ疑問を持っている方がいらっしゃいますでしょうか?
あじさいーー読み方と当て字に何の関係があるですか?「味彩」のほうが妥当ではないでしょうか?
色がよく変化して沢山の色合いを見せてくれる多彩さと色ごとにもたらされる違う「味」。
確かに、紫色のあじさいは良く見当たるが、一概ではないし、全てのあじさいを紫とまとめるなんて適当すぎます。(個人的に大好きな鎌倉明月院のあじさいは今の時期はほとんど青です)
それと、陽気の「陽」を使うのも適切なのかと。じめじめとした梅雨の時期に咲くあじさいは「陽」というイメージには程遠い。
英名称はハイドランジア、ラテン語でお水の容器という意味です。このくらい水を好むあじさいです。
「もうもったいぶらないで、早くあじさいと紫陽花の関連を教えて」と少し焦り出た方のために、余計な前置きを省かせて本題に入ります。
*和名のあじさいは、「集真藍(あずさあい)・青が集める」からきたらしいです。
奈良時代、「万葉集(まんようしゅう)」にも歌われていて、「安治佐為」、「味狭藍」、「集真藍」など、表記されていました。まだ、「額ぶち型」の花だったので、真藍(あお)い花を集(あつ)めるという意味の「集真藍、あずさあい」がその名の由来という。その後、中国で似た花に「紫陽花」の文字を当てているのを知った人が、手まり咲きの花に「紫陽花」とつけたという。そして、現代になり、牧野富太郎(まきのとみたろう、1862~1957)博士は、ガクアジサイは日本固有の草だから。「紫陽花」は誤りと主張しました。
【唐の時代の詩人の勘違いで紫陽花が誕生?】
詩人の”白居易”が杭州の長官に任命され、西湖の招賢寺であじさいと似ている花を見た。誰に聞いてもその名を知らない。
「では、この私が名を付けてあげましょう。どうですか、紫陽花というのは?」
と、白居易が名付け親になった。彼の「白氏文集」に紫陽花と題する七言絶句がある。
あじさいと似ているお花は「丁香花(dingxianghua)」だそうです。
「丁香花」とは?
和名はムラサキハシドイ。紫色・白色などの花を咲かせ、香りがよく香水の原料ともされる。6-7月に花が咲く。写真は↓
確かにあじさいと似ているかな?!
日本では、鎌倉みたいなあじさい名所が沢山あって日本に来てちゃんと四季の変化を目で肌で感じられ、日本に来てよかったといつも思います。
最後、先週週末、鎌倉の明月院であじさい狩りの写真をまだあじさいを見れていない方にシェアします。
ハート型あじさい
「悟りの窓」といわれるシンボリックな丸窓
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